赤十字の旗ひるがえる里 佐井村

県重宝 旧三上家住宅

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青森県県重宝指定

旧三上家住宅は、代々医師の家系として佐井村の地域医療に貢献してきた三上家の住宅であり、およそ300年間に渡り医師を輩出してきたほか、全国的にも貴重な和風医院の特徴を残す建造物として評価され、平成28年4月に青森県県重宝に指定されました

初代・三上平助が佐井村へ住んだのは1688年(元禄元年)ですが、1718年(享保3年)に二代目庸達が川内村(現・むつ市川内町)の御町医・菊池俊安に弟子入りしたことが、三上家の医師としての系統の始まりでした。庸達はその後京都へ上り小松大学のもとで医学を修得しました。これを期に、三上家の子息は医師の修行のため京都や江戸へ向かうことが慣例となり、医学の名門と讃えられた山脇一族(京都)や、『解体新書』を刊行した杉田玄白(江戸)、勝海舟の主治医であった金沢良斉(江戸)など、日本でも有数の名医に師事し、そこで学んだ近代医学を佐井村へ持ち帰りました。

レントゲン
昭和10年に島津製作所から購入したレントゲン。非常に高価な機器だったので、所有財産の山の樹木を売って購入しました。

洗眼器
中に消毒液を入れて眼を洗うもの。伝染性結膜炎(トラコーマ)の治療に使用されました。

人力車
三上家が所有した人力車。剛太郎が帰村した大正4年以降、車夫を雇って往診に回りました。

勝海舟の書
7代目・子恵が江戸の金沢良斉のもとで修行していた縁で、勝海舟の主治医であった良斉を通じて書を貰い受けました。

蓑虫山人の書
蓑虫山人は明治12年に来村し、三上家に逗留しました。

村の医療に献身した名家
三上剛太郎生家(佐井村有形文化財指定)

三上家は江戸時代より代々医家として活躍し、赤十字の心に生きた医師三上剛太郎を輩出した三上家を平成17年度に改修し公開しました。赤十字の旗ひるがえる里づくりを推進する佐井村を象徴する文化財です。

館内には、レントゲンをはじめとする医療器具を展示し、私財を投げ打って地域医療に貢献された三上家の偉跡が伺えます。また、三上剛太郎のアニメビデオ「ひるがえれ赤十字の旗~三上剛太郎物語~」を無料で鑑賞できます。

建物の特徴

旧三上家住宅の門をくぐると最初に見えるのが、引き戸が朱色に塗られた「店の間」と「たたき」の部分です。患者は「たたき」で履き物を脱いで「店の間」にあがり、ここで待ちました。その隣の「座敷」は、床の間や違い棚がある書院造りとなっており、ここで診察や処置を受けました。

「店の間」の奥の「常居」は今で言う「居間」で、神棚や囲炉裏があります。「店の間」の左側の「入口」が三上家の玄関であり、家の人間はここから出入りをしました。「入口」を入ると「通り」と呼ばれる造りで、まっすぐ裏庭に抜けられるようになっています。

そして仏間や寝室が家の中ほどにあり、一番奥に水周りがあるのがわかります。このような間取りは昔の村ではごく一般的であり、多くの家が同様の造りであったようです。

2019年(平成31年)に、三上剛太郎先生生誕150年を迎えることから、
佐井村では記念行事を予定しております。


開館時間/午前9時~午後3時 休業期間/11月~4月

佐井村へのアクセス

  • 高速船 ・・・ 青森市からシイライン㈱の高速船で2時間30分
  • フェリー ・・・ 函館市から大間町まで90分(大間町から佐井村まではバスなどを利用)
  • 鉄道 ・・・ 青森市からむつ市まで約2時間(むつ市から佐井村まではバスなどを利用)
  • バス ・・・ むつ市から下北交通㈱のバスで約2時間
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